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mv・rmでno space left on device、移動も削除もできずに困った時にはCommand+Rから

Macintosh HDドライブの空き容量がなくなり、ターミナルでファイル削除操作は「no space left on device」で失敗しました。この記事ではno space left on deviceを解消する方法がわかります(再起動必要です)。

APFSボリュームの「Macintosh HD – Data」がディスクフル(残量0%)、ログアウト、シャットダウン操作できない状況に・・・大きなファイルを移動することを試みましたが失敗します。ターミナルを開いてmvコマンドで容量に余裕があるボリュームへmvコマンド(ファイル移動)しましたがno space left on deviceと表示され成功しません。残しておきたかったけど仕方ないということでrmコマンド(削除)しました。ただこれもno space left on deviceで失敗しました。これ詰んだね・・・

macOSが動作している状況ではどうすることもできないと判断しました。
電源ボタンを長押し(Intel Mac)でmacOSを強制終了し、内蔵のmacOS 復旧システムでAPFSボリュームの「Macintosh HD – Data」のディスクフル状態を解消します。

Intelプロセッサを搭載したmacOSキーボードショートカットで記載しています。Appleシリコンは「Appleシリコンを搭載したMacでmacOS復旧を使用する」の記事が参考になります。

セーフモードである程度解消できるかも

Shiftキーを押した状態で電源ボタンをONにします。セーフモードで起動できます。セーフモードではキャッシュファイルなどの不要ファイルも削除してくれます。
ここで正常に起動できたでしょうか?ログインし、ゴミ箱を空にすることでさらに空き容量を増やせるかもしれません。

最終手段はmacOS 復旧システムからのファイル整理です。

内蔵の macOS 復旧システムの注意点、必要なコマンド

Command+Rキー押した状態で電源ボタンをONにします。しばらくするとmacOS 復旧システムが起動します。
これから行うファイル整理はターミナル上での作業になります。ディスクフル状態を解消するための注意点、必要なコマンドがあります。

  1. 削除・移動しすぎない。Capacity97,98%程度を目指す。2%あれば通常起動したmacOSからFinderを使って残りの整理ができます。
  2. ターミナルはスーパーユーザー、管理者で起動します。
    どのファイルでも削除、移動できる危険な状態です。操作は細心の注意を払いながら行ってください。ミスしてしまうと・・復旧するはずがmacOSクリーンインストールすることになったよ、という残念な結果になってしまいます。

    移動・削除するのは自分でインストールしたもの・自分でダウンロードしたファイル群・自分のデータのみという方針で実施してください。macOSやアプリが動作するために必要なファイルやフォルダがあります。消してしまうとなんかおかしい動作になってしまうかもしれません。

    よくわからない場合は、最近インストールしたアプリ、最近ダウンロードしたファイルなどに絞ると良いかもしれません。自分のゴミ箱(Users/[ユーザー名]/.Trash/)にファイルがあれば削除しておきます。

  3. dfコマンド ボリュームの接続状況と利用状況が一覧でわかります。
    df -H

    -Hオプションで人が見やすい数値(GB、TB、MB)に変換して表示してくれます。

    dfコマンドの結果は一覧表示されます。Sizeはボリュームに割り当てられた最大容量です。Usedは使用中の容量、Availは空き容量、Capacityは使用率、iusedは使用中のi-node数、ifreeは未使用のi-node数、%iusedはi-nodeの使用率、Mounted onはマウントされた場所を示しています。

    dfの出力一覧からMacintosh HD – Dataとある行を探し、Capacityを確認します。この数値が100%に近いほど空き容量が不足気味です。

  4. cdコマンド フォルダを移動するコマンドです。タブキーを押すことで補完してくれます。。便利なのでこれを使って移動するフォルダを入力します。
    Macintosh HD – Dataへ移動する場合

    cd /Vol

    ↑ここでタブキーを押すと補完されます↓。

    cd /Volumes/

    続けてMacと打って

    cd /Volumes/Mac

    ↑ここでタブキーを押すと補完されます↓。

    cd /Volumes/Macintosh\ HD

    複数候補(同じようなフォルダ・ファイルがある)の場合、途中で止まります。もう一度タブキーを押すと候補一覧が表示されます。

    「\ 」(バックスラッシュ+スペース)で「 」(スペース)を意味します(流儀です)。バックスラッシュはoptionキー+¥キーで入力できます。

    cd /Volumes/Macintosh\ HD\ 

    続けて\ と打ってタブキーを押すと補完されます↓。

    cd /Volumes/Macintosh\ HD\ -\ Data/

    リターンキーで確定します。

  5. pwdコマンド 今いるフォルダがわかります。
    pwd
    /Volumes/Macintosh\ HD - Data/
  6. lsコマンド ファイルサイズを確認できます。Downloadフォルダ下のサイズが大きいファイルTop10を表示する
    ls -lhS ./Users/macyarounanoka/Downloads/ | head -10

    macyarounanokaはご自身のユーザー名に置き換えてください

  7. findコマンド このコマンドを利用して容量が大きいファイルを探すことができます。どこにありそうかわかっている場合は不要です。Macintosh HD – Data全体を探すのは非効率です。
    find ./Users -size +100M 

    ユーザーフォルダ全体で約100MB以上のファイルを探す

    find ./Users -size +1G 

    ↑ユーザーフォルダ全体で約1GB以上のファイルを探す
    findコマンドは捜査するファイル数の量に比例して処理時間が長くなります。findコマンドの結果を並び替えることもできます。ただfindコマンドが完了するまでの間、出力はありません。

    find ./Users -size +100M -exec ls -lhS {} +

    ↑ユーザーフォルダ全体で約100MB以上のファイルを探してサイズの大きい順に並び替えて表示する

  8. rmコマンド、mvコマンド ファイル・フォルダの削除、移動するコマンドです。
    rm -i ファイル
    mv -i 元ファイル /Volumes/backup/.

    ↑-iパラメーターでコマンド実行の可否を要求できます。-iを指定しない場合、リターンキーで即実行です。

まとめ:内蔵の macOS 復旧システムでno space left on deviceを軽く解消した後にFinderで安全に解決します

ターミナル: コマンドラインで設定を変更します。「復旧」アプリケーションで、「ユーティリティ」>「ターミナル」と選択します。「復旧」アプリケーションに戻るには、「ターミナル」>「ターミナルを終了」と選択します。
https://support.apple.com/ja-jp/guide/mac-help/mchl338cf9a8/12.0/mac/12.0

-bash-3.2# 

↑こんな表示になっているかと思います。一般的に#は管理者権限モードであることを意味しています。復旧システムは通常起動時と同様に外付けHDD/SSDが接続している状況になっています。

先に示した注意点の通り、管理者モードの操作は慎重に行ってください。

必要なコマンドを使って、使用量98%(macOSが立ち上がる)程度まで下げることができたら復旧システムを終了し、macOSを通常起動しましょう。ログイン後、引き続きFinderで整理します。

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